広部英一「『畝間』以後」
思潮社「広部英一全詩集」(2013年10月・刊)より、未刊詩集・編の「『畝間』以後」10編を読む。
解題に拠れば、詩集「畝間」に収録されなかった作品、または「畝間」刊行後に書きためていた作品ではないかと、推測されている。
晩年の広部さんがなぜ、2連10行(1連5行ずつ)、行の長さを揃えた詩作に執着したのか、今もって謎であるが、新しい定型詩を提示する、という積極的な意図があったのでは、と僕は推測する。
また詩誌「木立ち」の盟友、南信雄さんを1997年に57歳で亡くしており、悼む思いは強く、その後に「彼」「友」と詩中で呼ばれる魂は、南さんを指すと、僕は思っている。
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