前川幸雄「縄文の里 讃歌」
ここの7月8日の記事(←リンクしてある)、「文庫本2冊と詩集」で入手を報せた3冊の内、前川幸雄・詩集「縄文の里 讃歌」を読みおえる。
2015年4月、以文会友書屋・刊。
前川さんは、中国文学研究者、詩人であり、F県詩人懇話会副代表を務め、多くの詩集、現代中国詩翻訳詩集を出版している。
この詩集は、副題「九頭竜川左岸にある三室山と遅羽町を詠う」とあるように、彼の出身地を訪ねて、9つの集落の古老よりの採話や実地体験を、序詩を含めて10章19編の詩に仕上げている。
各編は、1連5行の連をつらねており、中国の定型詩、現代日本の定型詩の試み、を取り入れているようだ。
また関心の持ち方、採話などに、日本の民俗学に習った所がある。
写真、図面を多く添付し、記録としての価値もある。
前川さん自身に、遅羽町民に、読者に、意義の多い詩集である。
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