阪下ひろ子「引き出しの中の空」
8月22日の記事、「届いた詩集2冊」で紹介した2冊のうち、阪下ひろ子「引き出しの中の空」を読みおえる。
2015年8月、澪標・刊。
2章に別れ、「Ⅰ」では生活、原発、原爆などを作品化させている。
「Ⅱ」は、姑、舅の看取りを描いて、圧巻である。共に無事、見送ったようである。
大阪文学学校の通信教育部、神戸女子大文学講座、に学んだ。
ただ、少しのレトリックは、用いない方が良い、と僕は思う。
生活と仕事をうたうか、レトリックに賭けるか、のいずれかの道を深めてほしい。
生活、芸術、政治の三叉路の中で、彼女は佇ちつくすようだ。
僕は、生活を把る。「人の心を最もわからない者が、詩人になる。」などと、揶揄・侮蔑されたくないから。
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