村上春樹「風の歌を聴け」を再読する。
講談社文庫、2002年65刷。
1979年・発表、群像新人賞・受賞。
僕が初めて講談社文庫で読んだのは、新刊に「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」があったと記憶しているので、1985年頃だっただろうか。
初めに読んだ頃、よく判って面白かった、という記憶が無い。当時は仕事と家庭に懸命だった。
今、再読(短時間のこま切れを重ねて――短章を重ねた形式なので合う)してみると、1970年代の白けた雰囲気が良く出ている。
ただし主人公が、<鼠>と書かれる金持ちの息子の友人や、女性との、交際を重ねて乗切ってゆく様が描かれる。幸運な青年である。
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