大場白水郎「散木集」
角川書店「現代俳句大系」第10巻(1972年・刊)より、4番めの句集、大場白水郎「散木集(さんぼくしゅう)」を読みおえる。
先の10月18日の記事(←リンクしてある)、森澄雄「雪檪集」に継ぐ。
原著は、1954年、俳句研究社・刊。
大場白水郎(おおば・はくすいろう、1890年~1962年)は、1946年に中国より引揚帰国、一時は会社社長、のちに名誉会長となる。この巻の前3俳人とは異なっている。
この句集は、戦前の句集等から252句、1947年~1950年の84句を、併せ収めている。その意図はわからないが、そののち作品集はなく、最後の句集となった。
以下に5句を引く。
雪の日の鷗飛ぶなり茅場町
もてなしの焚火かこむや雪催ひ
早春や欅二本を門とせる
輪飾や焼けのこりたる家暗く
浅草に生れて住まず草の市
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