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2015年11月11日 (水)

大場白水郎「散木集」

 角川書店「現代俳句大系」第10巻(1972年・刊)より、4番めの句集、大場白水郎「散木集(さんぼくしゅう)」を読みおえる。

 先の10月18日の記事(←リンクしてある)、森澄雄「雪檪集」に継ぐ。

 原著は、1954年、俳句研究社・刊。

 大場白水郎(おおば・はくすいろう、1890年~1962年)は、1946年に中国より引揚帰国、一時は会社社長、のちに名誉会長となる。この巻の前3俳人とは異なっている。

 この句集は、戦前の句集等から252句、1947年~1950年の84句を、併せ収めている。その意図はわからないが、そののち作品集はなく、最後の句集となった。

 以下に5句を引く。

雪の日の鷗飛ぶなり茅場町

もてなしの焚火かこむや雪催ひ

早春や欅二本を門とせる

輪飾や焼けのこりたる家暗く

浅草に生れて住まず草の市

Photoフリー素材サイト「Pixabay」より、林檎の1枚。

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