トラークル「詩集」
筑摩書房「村野四郎全詩集」を、13回に分けて紹介しおえた(今年5月16日~11月20日)ので、次の詩集を読もうと思って(Kindle版「立原道造詩集」を除く)、本棚から(というのは嘘で、居間の床の間に立てたり積んである本より)、「トラークル全集」を出して来た。
写真は、その函の表だが、トリミングの都合により、上下端を削ってある。
青土社、1987年・1刷。1009ページ+書誌7ページ。
ゲオルク・トラークル(1887年~1914年・自死)は、オーストリアの詩人で、ドイツ表現主義の夭逝の天才であり、世界苦をうたった(ウィキペディアより抜粋、編)。
「詩集」は、生前に刊行された唯一の詩集である。
読みおえた印象は、情緒はあるが、色名の多用など、表現としてそれほど進んでいない作品だった。他の詩、作品、書簡等を読んでいず、またトラークルの生涯も詳しくは知らず、今は評価が難しい。
この分厚い全集を読み進めば、全体像も今よりは明らかになるだろう。
なお中村朝子さんの翻訳は、英文法を習った身には読みやすく、訳注も親切である。
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