「福井県詩人懇話会」編集・発行の「詩集ふくい’07」を読みおえる。正確には「年刊 詩集ふくい’07 第23集」である。僕は第1集より欠かさず出稿しているようだ。今回は64人が68篇を載せている。何冊もの詩集を上梓している人から、この年刊アンソロジーに一年一度だけ詩を発表している人まで、色いろである。気に入った1篇の最初の連のみ引いてみる。
ゆらぎ
坂下葎美
そこにはない質感で宙を指す
少女は偽神の預言者
虹色の鱗を散らかして
寿命の尽きた未来を先延ばしにするので
用件を書いたメモを持って
とりあえず私は
先に行かなければならない
(後略)
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