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2008年9月27日 (土)

「立原道造詩集」

003  角川文庫「立原道造詩集」(昭和34年、17版)を読みおえる。カバーなし。裏表紙見返しに旧蔵者の記名を消した跡あり。

 僕は高校生時代に彼の詩に出会っていらい、何度も詩集を読み直して今でも、彼の青春の吐息のような詩が好きだ。メタボ気味のおじさんに似合わないかも知れないが。

 巻末の年譜によると、彼は1939年、24歳の若さで亡くなっている。

 1節を引く。

僕らは すべてを 死なせねばならない

なぜ? 理由もなく まじめに!

選ぶことなく 孤独でなく-

しかしたうたう何かがのこるまで

        「風に寄せて その二」より

 第2次世界大戦へ入ってゆく時代の、青年の思いが込められているのだろうか。

 彼の詩で1番好きなフレーズは、次ぎの1節だ。

ある日 悲哀が私をうたはせ

否定が 私を酔はせたときに

すべてはとほくに 美しい

色あひをして 見えてゐた

       「午後に」より

 

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