室井滋「まんぷく劇場」
女優・室井滋のエッセイ集、「まんぷく劇場」(文藝春秋、1996年3刷)を読みおえる。
17作すべてが映画がらみの話だけれど、映画がメインテーマになっていない作も多い。
しみじみする話、怖い話、笑える話など、彼女は自分の弱みも見せて、僕はたのしく読み進んだ。
女優としての彼女をよく知らないのだけれど、数冊のエッセイ集を読んで、僕は好感を持つ。
退路を絶たれた(彼女には、親兄弟も夫子供もいない)彼女は、情に敏感で、強く優しい。
彼女は女優だから、映画を観るのも好きで、巻末に「死ぬ前にもう一度見たい!100本の映画」という1覧が載っている。僕は映画が好きでなくて(今までに5、6回観たくらい)、テレビでも映画やドラマを殆ど観ない。
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