小島ゆかり「折からの雨」
小島ゆかりさんの第9歌集「折からの雨」(本阿弥書店・刊)を読みおえる。
歌誌「歌壇」に連載した「折からの雨」から310首、歌誌「現代短歌 雁」に連載した「時知らずの風」から163首を収めて、1集とした本。
古い言葉、地方に言い伝えられた言葉を尋ねて短歌に詠むことが、新しいトレンドの1つだろうか。
名作揃いのなかで、付箋をつけた6首を以下に引く。
蛤の殻ひらくときあきらけく稗田阿礼のこゑはするかも
長梅雨の猫はたいくつ歳時記の「バナナ」「パパイヤ」「パイナップル」踏む
珠飾り胸に光りつつ泣きながら娘は老けてわたくしになる
はじまりもをはりも白い日のひかり声しいしいと秋の蝉啼く
けがの子に茸ごはんを食べさせてわれはけーんと鳴きしならずや
ひるのそら真青く晴れてポケットのなかでをりをり叫ぶわたくし
こぐま星座さんへ。
僕は、小さい成功を得る望みを、まだ捨てていないけれどね。
こぐま星座さんは、才能があるから、僕より大きな成功を得るだろうよ。
アマチュア文学者は、仕事、生活が大事です。
投稿: 新サスケ | 2008年12月18日 (木) 20:30
イヤーこうやって見てると「文学」ってのは魔物だね。いろんな人がいろんな角度で表現という絶壁に挑んでいる。だけどその世界は死屍累々の世界。後世に残る作品を残せるひとはゴクゴクゴクわずか・・・。サスケさんにもらった日本文学全集、世界文学全集を見ていて思う。これだけたくさんの人が書いていても2008年(現代)の人が読んで鑑賞に耐え得るのはほんの一握りでしかないって。芸術の世界はキビシー世界なんだよなー。やっぱ一般人はシゴトに打ち込まなければ・・・ってホンマに思うわ
投稿: こぐま星座 | 2008年12月17日 (水) 14:59