針ヶ谷隆一「天狗絵馬」
牧羊社「現代俳句選集Ⅵ」より第47巻、針ヶ谷隆一(はりがや・たかいち)句集「天狗絵馬」を読みおえる。
箱、帯、本体にパラフィン紙カバー、219ページ。
著者は埼玉県・在住、俳誌「橘」同人。
中堅俳人の句集をあつめたこのシリーズ全57冊のうち、僕は20冊ほどを、「BOOK OFF」で買った。定価2,300円のところ、1冊105円で買えて、とても助かった。
また、これら句集の作品は、鮮やかさと気迫で、僕の作歌にとても為になった。
シリーズの手持ちも、この句集が最後である。句風はやさしく、句割れ、句跨りの作品は、あまり冴えない。
以下に5句を引く。
走り梅雨椅子の高さを替へてみる
雪吊を見てゐて家鴨見失ふ
父と子が草に寝て見る大花火
元日の駅伝はいま折り返す
人の世の兼ね合ひなんど花嵐
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