アメリカの作家、ウィリアム・サローヤンの連作短篇集「我が名はアラム」を読みおえる。三浦朱門・訳。
福武文庫、1988年2刷。
主人公は、アルメニアからアメリカに移民した夫婦の子、アラム・ガローラニヤン少年である。彼と、エキセントリックな一族の者との、奇妙な言動が描かれる。
その奇妙さには、1種のペーソスがあるのだけれども、それが人間の真実を突いているか、疑わしい。
もっとも僕に、移民の心情がわかる訳ではない。
彼の「人間喜劇」とか、新潮文庫で出た本とか、長編小説を読んでいない(この文庫本が初めて)ので、作家としての彼を評することも出来ない。
コメント