「ヘミングウェイ全短編 3」
「ヘミングウェイ全短編 3 蝶々と戦車 何を見ても何かを思いだす」を、読みおえる。
平成9年、新潮文庫。
生前未発表の7編を含む22編が収められている。
この本は、職場の昼休み時間に、駐車場のマイカーの中で、倒した背凭れに仰臥して読んだ。長い日数がかかったので、帯などが傷んでしまった。
これで「全短篇」全3冊を読みおえた。高見浩の新訳は、好感がもてる。
スペイン内乱、第二次世界大戦に関わる頃より、作家の視線が倫理性を高める。
戦争には大義が必要だし、戦闘は生死を賭けるものだから、作家の心理がわからぬでもない。
今の僕は、仕事にも家庭にも、そう倫理的ではない。
ヘミングウェイの銃による自殺は、やはり悲劇である。
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