「金子光晴詩集」を読みおえる。
岩波文庫、清岡卓行・編、2007年・6刷。
編者が「おそらく光晴の詩業の頂点をなすものだろう」として、全篇を載せている詩集「鮫」よりも、詩人が老境に入ってからの詩集「若葉のうた」(初孫への詩)、しゃれた「愛情69」などを、面白く読んだ。
僕も老いたということか。
国際放浪者であった彼が、戦時中に反戦詩を書いたように、定住者・市民である僕たちが、反戦・反権力を押し通すには、それぞれの基盤から、世の中を見詰めて、作品を書かなければいけない。
まるで政治的アジテーションみたいになってしまった。
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