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2010年3月18日 (木)

五十嵐播水「播水句集」

 「増補 現代俳句大系」第1巻(角川書店、昭和56年・刊)より、3番めの句集、五十嵐播水「播水句集」を読みおえる。

 この「増補 現代俳句大系」は、個人の全句集ではなく、また句集よりの抄出句選でもなく、名句集とされる本の集成なので、僕も1句集ずつ取り上げる。

 五十嵐播水は、医学博士となった人である。

 アマチュア文学が、旦那衆の芸事や、病気療養者の排悶の具に、終わってはいけないと思う。労働者の生の叫びや呟きであってほしい。

 以下に4句を引く。

曼珠沙華折る子に柩通りけり

潮焼けの面ひとしき双子かな

足袋はいて足のぬくさや秋の雨

菜の花の道高まれば海見ゆる

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