「最後の瞬間のすごく大きな変化」
グレイス・ペイリーの短編小説集、「最後の瞬間のすごく大きな変化」を読みおえる。
文春文庫、村上春樹・訳、2005年・刊。
著者は1922年生まれ、両親は20世紀初頭に、ロシアからアメリカに渡ってきたユダヤ系の移民である。
彼女は詩集の他、3冊の短編小説集しか生涯に出さなかったが、多くの敬意を受けた。
各編は、離婚したシングル・マザー(息子2人)などの、貧しい街でのいざこざ(トラブル)を描く。しかも、いつまでも希望を失わない。
村上春樹は、彼女の短編小説集2冊を翻訳している。
グレイス・ペイリーやレイモンド・カーヴァーは、村上春樹が入れ込むほどの作家には思えない。
同じアメリカ作家の、ジョン・アーヴィングやティム・オブライエンは別として。
もっとも、人の好みにあれこれ言うつもりは、僕にはない。
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