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2010年11月 8日 (月)

バルザック「ゴプセック 毬打つ猫の店」

001  バルザック「ゴプセック 毬打つ猫の店」を読みおえる。

 岩波文庫、2009年2月・刊。

 今年8月19日のこのブログで、購入に少し触れている。アーカイブより、ご覧ください。

 この本は、バルザックの初めの頃の中編小説2編を収める。

 「ゴプセック」は、貴族や名士(社交界に出入りするような人)を顧客とする高利貸し、ゴプセック老人の最盛期から死までを、代訴人デルヴィルの語りとして、展開している。

 高利貸しの非情さより、破滅してゆく貴族夫人のほうに、興味が惹かれる。

 「毬打つ猫の店」は、商人の美貌の娘が、天才的画家に見初められて妻となるが、純朴な娘は画家やその仲間について行けず、27歳での夭逝が救いであるような、心の苦しみを味わう物語である。

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