6月9日の第4集に続いて、「中国仏教の旅 5」を見おえる。
1981年、美乃美・刊。
万里の長城の最西端とその砦、嘉峪関の遺跡は、哀れの思いを呼ぶ。
敦煌に近い莫高窟には古びた仏像(手先の欠けたものもある)や壁画がある。
大足石窟の明王は、牙があり、睨む眼で、世の悪に怒っている。六臂観音像は、前の両手は印を結び、上の両手にそれぞれ玉か鏡をあらわす円盤を掲げ、右手だけ見える中段の手に剣を握って、豊頬とともに慈悲の姿である。
これまでページを繰って来た「中国仏教の旅」シリーズも、この第5集で終わりである。
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