瀧春一「菜園」
角川書店「増補 現代俳句大系」第4巻(昭和56年・刊)より、2番めの句集、瀧春一「菜園」を読みおえる。
原著は、昭和15年、泰文堂・刊。
518句と、水原秋櫻子の長い序文、本人の後記を収める。
戦時下の句集だから、「征」「歓送」「英霊」などの語が見られるが、生活吟と等しい吟じかたをされている。
以下に5句を引く。
箸措きぬ初雁鳴くといふからに
おとめ凭り化粧ひす枯木新鮮に
踏切のかね雪晴の空に鳴る
横文字の貸家の札に蟬しぐれ
初富士に工場地区の音止みぬ
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角川書店「増補 現代俳句大系」第4巻(昭和56年・刊)より、2番めの句集、瀧春一「菜園」を読みおえる。
原著は、昭和15年、泰文堂・刊。
518句と、水原秋櫻子の長い序文、本人の後記を収める。
戦時下の句集だから、「征」「歓送」「英霊」などの語が見られるが、生活吟と等しい吟じかたをされている。
以下に5句を引く。
箸措きぬ初雁鳴くといふからに
おとめ凭り化粧ひす枯木新鮮に
踏切のかね雪晴の空に鳴る
横文字の貸家の札に蟬しぐれ
初富士に工場地区の音止みぬ
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