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2012年3月19日 (月)

電子書籍版「立原道造詩集」

 電子書籍化した「立原道造詩集」を、CDより読む。

 原本は、角川文庫「立原道造詩集」、昭和34年17版。

 中村真一郎・編、216ページ(巻末目録、奥付け等を含め)。

 この本ではほとんどすべて、ソネット1編を見開き2ページに収めてあり、読みやすい。角川文庫の異版では、それが崩れているものもある。

 CDよりこの本を読むのは2回めで、初回は2011年9月22日である(記事あり)。

 7回に分けて読み、今度は少しメモを取った。

 某氏のエッセイで、授業に出て、皆で囃したという「私の胸は 溢れる泉!」というフレーズは、ソネット「ひとり林に……」の中にある。

 僕の好きな2行「ある日 悲哀が私をうたはせ/否定が 私を酔はせたときに」は、ソネット「午後に」の中にある。

 物語「夜に詠める歌」に「さやうなら 危機にすらメエルヘンを強いられた心!」とあるように、立原道造(1914~1939、享年24)は、夢見るだけの青年ではなかった。

 晩年に、献身的な恋人を得たことは、彼の幸せの1つだったろう。

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