エッセイ集「人の匂ひ」
文春文庫、1989年・2刷。
日本エッセイスト・クラブ・編。52編。
5月13日の記事「’83年・版、耳ぶくろ」、6月9日の記事「’84年版 午後おそい客」に続く、3冊めである。
村上春樹「納豆をめぐる朝食あれこれ」、村上龍「全仏オープンテニス」、阿久悠「畳二枚の座敷牢」などが新しい。日本がバブル経済に入ってゆく時代である。
個人的には、長部日出雄「二頁の伝記―追悼 唐牛健太郎」に惹かれた。
僕はアンソロジーのエッセイ集より、個人の(文筆家でない)エッセイ集が好きだと、今になって知る。たとえば、女優・沢村貞子が晩年に書いた、数冊のエッセイ集など。
多くの人のアンソロジー・エッセイ集だと、読み進むときの、気分のアップダウンが大きくて。
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