エッセイ集「誕生日のアップルパイ」
日本エッセイスト・クラブ編「’89年版ベスト・エッセイ集 誕生日のアップル・パイ」を読みおえる。
文春文庫、1992年・刊。
日本はバブル景気(1986年2月~1991年2月)の真只中で、ジャーナリスト・徳岡孝夫「女子大生亡国論なんて古い古い」では、女子短大の謝恩会でのン百万円の振袖も「それに買い向かう資力がある」と肯定されている。
また世の風潮の「軽薄短小」という言葉も、2、3回読んだ。これは僕の読書傾向にも引きずって、古井由吉「行隠れ」を読みなずみ、再読しようと出して来た「罪と罰」を開かれず、エッセイ集等を読んでいる。
中で作家・村上兵衛は「古がり屋」(「新しがり屋」に対する)を自称し、女優・沢村貞子「昭和・六十三年」では、戦前に左翼劇団に走り、検挙・出所から映画界に入っての人生を振り返って、さすがに重い。
前回(7月22日・記事)の「’87年版 おやじの値段」より、1年分が飛んでいる(蔵書にない)ので、「’88年版 思いがけない涙」(文春文庫)を、Amazonのマーケットプレイスへ注文した所である。
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