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2012年7月11日 (水)

詩誌「角」第26号

Cimg6196 県内に在住の詩人・S章人さんが、同人詩誌「角(つの)」第26号を送って下さった。

 巻頭のO純さんの「遠花火の音よりも」は、ど忘れした人の名をのちに思い出す事を、「遠花火の音よりも/もっともっと遅れて/ふと 思い出すのだ/久々に出会ったように」と、作品化している。

 S章人さんの短詩2編「のようなもの」「のごときもの」は、柔軟な心のありようを思わせる。

 H秋穂さんの「水底」は、澄明な詩心を思わせる。

 なお、詩誌の作品の順番は、作者名のアイウエオ順であると、今頃になって気付いた僕である。

 S章人さんの「のようなもの」を、以下に紹介する。(後記 事後だが、7月12日の昼頃に、作者の御諒解を得た)。


  のようなもの

      S章人


五月

初夏のような陽射しのなか

季節の匂いのようなものにつつまれて


昨日のような

遠い昔のような

一年がながれ


今 湖辺で

明日へ釣り糸をたれている

わたしのようなものがいる

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