詩誌「角」第26号
県内に在住の詩人・S章人さんが、同人詩誌「角(つの)」第26号を送って下さった。
巻頭のO純さんの「遠花火の音よりも」は、ど忘れした人の名をのちに思い出す事を、「遠花火の音よりも/もっともっと遅れて/ふと 思い出すのだ/久々に出会ったように」と、作品化している。
S章人さんの短詩2編「のようなもの」「のごときもの」は、柔軟な心のありようを思わせる。
H秋穂さんの「水底」は、澄明な詩心を思わせる。
なお、詩誌の作品の順番は、作者名のアイウエオ順であると、今頃になって気付いた僕である。
S章人さんの「のようなもの」を、以下に紹介する。(後記 事後だが、7月12日の昼頃に、作者の御諒解を得た)。
のようなものS章人
五月初夏のような陽射しのなか
季節の匂いのようなものにつつまれて
昨日のような遠い昔のような
一年がながれ
今 湖辺で明日へ釣り糸をたれている
わたしのようなものがいる
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