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2012年11月10日 (土)

山口誓子「激浪」

 角川書店「増補 現代俳句大系」第5巻(昭和56年・刊)より、9番目の句集、山口誓子「激浪」を読みおえる。

 この句集は、昭和19年11月に青磁社で活字に組まれたが、世に出なかった。その貴重な1冊を某氏が所蔵し、ここに収められた。

 昭和21年7月、削除・追加等を加えて、青磁社から実際に刊行された。

 この巻の句集では、川田順の序歌4首、1,254句、編集後記、等を収める。

 前回の9月26日、中村汀女「汀女句集」より、ずいぶん月日が経ったが、この句集がこの第5巻の難関だったからである。多くの戦争俳句を含み、後記でも激越である。しかも「誓子俳句のピーク」(平畑静塔)などと、のちに高く評価されている。

 書く事は、恐ろしい事である。

 以下に5句を引く。

牡丹見るこの驕奢のみ許さしめ

崖攀ぢて蟹いつまでも砂こぼす

蜥蜴出て走りぬ曝書たけなはに

蟷螂に既にあらしの先迫る

海の筋いづれも秋の祭の灯

Phm10_0301
ダウンロード・フォト集より、樹木の1枚。

本文とは無関係。

 

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