阿部みどり女「笹鳴」
角川書店「増補 現代俳句大系」第6巻(昭和56年・刊)より、4番めの句集、阿部みどり女(あべ・みどりじょ、1886~1980)「笹鳴」を読みおえる。
原著は、昭和22年、河北新報社・刊。
一力五郎・序、700句(作年順)、あとがきを収める。
先の1月9日付け記事、「鈴木花蓑句集」に継ぐ句集である。
彼女は「ホトトギス」より出発、のちに「駒草」創刊・主宰。
昭和22年の発行でありながら、昭和17年・18年の句が少なく、それ以後の句を載せていない事は、事情はあろうが不審である。
以下に5句を引く。
人下ろして廻す舳や花曇
たゞ一つ白きつゝじの返り花
父が墓百里へだつる椿かな
草の芽や夕日かゞやくゴルフ場
蘆花の碑にたてば木の実のひゞき落つ
本文と無関係。
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