安部公房の、夢に関わる小文(裏表紙のキャッチ・フレーズでは「スナップショット」となっている)17編を収めた、「笑う月」を読みおえる。
新潮文庫、1984年・刊。
自分の夢から発想する小説の舞台裏や、夢を題材とする掌編小説を載せる。
僕は最近、ほとんど夢を見ないのだけれども、以前は悪夢をしばしば見た。
また入眠時だったか、想念が合理的でないなあ、と思っていると、夢うつつの状態だったりした。
ここで述べられる、夢の非合理的な怖さは、よくわかるつもりだ。
安部公房の小説は、文庫本である程度読んできたつもりだが、初期の夢幻的抒情の作品が、僕の好みに合った。
コメント