木村蕪城「一位」
角川書店「増補 現代俳句大系」第6巻(昭和56年・刊)より、10番めの句集、木村蕪城「一位」を読みおえる。
原著は、昭和22年、藤田書店・刊。
先の4月11日の記事(←リンクしてあり)、富安風生「村住」に続く紹介である。
高浜虚子・序、315句、後記を収める。
木村蕪城(きむら・ぶじょう、1913~2004)は、戦前よりの肺患が治癒し、結婚、また教職をまっとうしている。
後年、俳誌「夏炉」を主宰。
以下に5句を引く。
酌みこぼす焼酎燃ゆる榾火かな
石蹴をして榾運びなまけゐる
簷低し林檎の花の月夜なる
一壺酒のたくはへありて茸焼く
わが宿の八十八夜産湯焚く
季節に合わせて。
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