« 「上村占魚全句集」 | メイン | 笠井朱実「草色気流」 »

2013年7月30日 (火)

鈴江幸太郎「山懐」

 初音書房「鈴江幸太郎全歌集」(1981年・刊)より、9番めの歌集、「山懐」を読みおえる。

 今月14日の記事(←リンクしてある)で紹介した、「水の上」に継ぐ歌集である。

 原著は、1966年、初音書房・刊。491首に後記を付す。

 著者64歳~66歳の作品であり、伝記「小倉正恆」執筆刊行の他は、短歌に関わる事が多かったようである。

 末尾に近い連作「奥羽四日」は106首の力作である。

 以下に7首を引く。

歡びて歎きてはやく一生(ひとよ)過ぐ岩をかくして若葉茂りぬ

生きあぐむその折々を寄らしめし合歡(ねむ)も柘榴(ざくろ)も衰へむとす

獨り言(ごと)おほくなりたる言ひ合ひて谷くだる君も我も老いたり

木に草に足をとどめて心足(た)る坂の上(のぼ)りもどこまでとなく

安らかに妻の寢息の定まればこころ落著くいつごろよりか

人のため計り努めて仆れしをただ見守りて過ぎし年月(としつき)

君の跡老いて巡らむと思ひきや世に怖れつつも生きをれば來つ

Phm10_0981
ダウンロード・フォト集より、昆虫の部のカブトムシ。

季節は合っているだろうか。

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://app.mitelog.jp/t/trackback/238785/31754291

鈴江幸太郎「山懐」を参照しているブログ:

コメント

コメントを投稿

コメントは記事の投稿者が承認するまで表示されません。

ブログランキング

  • 応援のクリックを、よろしくお願いします。
  • ブログ村も、よろしくお願いします。

最近のトラックバック

ブログパーツ

  • ツイートをフォローしてください。
  • 3カウンター
  • アクセス解析

更新ブログ

Powered by Six Apart
Member since 04/2007

日本ブログ村

  • 日本ブログ村のリストです。

人気ブログランキング

  • 応援の投票を、お願いします。

アンケート