臼田亜浪「定本亜浪句集」
角川書店「増補 現代俳句大系」第7巻(1981年・刊)より、8番めの句集、臼田亜浪「定本亜浪句集」を読みおえる。
同巻では、8月30日の記事(←リンクしてある)に紹介した、桂信子「月光抄」に継ぐ句集である。
原著は、1949年、石楠社・刊。
この句集は、弟子たちが句を選んで、臼田亜浪(1879~1951)の古稀の祝いに献じられた本である。
曲折はあったが50年の句業より610句を弟子たちが選んだ中より、僕が抄出するのは、畏れ多いというか、おこがましい事だが、例の事なので試みてみる。
以下に5句を引く。
氷挽く音こきこきと杉間かな
丹念に炭つぐ妻の老いにけり
枯萩のむざと刈られし昨日かな
母子寮の厨に見えて葱白し
焼け残る塀の日向の薺かな
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