「草城句集(花氷)」
「日野草城全句集」より、第1句集「草城句集(花氷)」を読みおえる。
2011年3月29日のここの記事(←リンクしてある)で、「三月書房」のホームページより、「俳句の新本特価コーナー」の「日野草城全句集」を、定価の4割で買ったと書いてから、ずいぶんと月日が経ってしまった。
第1句集は「草城句集」(1927年、京鹿子発行所・刊)が本名だが、「花氷」という通称が付いたらしい。
5氏の序、自序、2氏の跋、自跋に飾られた、華々しいデビューである。
収められた句は、全2、139句に改訂句を付す。
都会的、情緒的な句が多い、初期の作品群である。
以下に(無謀だが)5句を引く。
言ひつのる唇(くち)美しや春寒く
春雨や思ひ沈めばとめどなき
さみだれや痺れおぼゆる腕枕
月光(つきかげ)も心の疵にしむ夜かな
句座を成す市井の閑士十二月
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