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2014年2月15日 (土)

野見山朱鳥「曼珠沙華」

 角川書店「増補 現代俳句大系」第8巻(1981年・刊)より、6番めの句集、野見山朱鳥「曼珠沙華」を読みおえる。

 今月5日の記事(←リンクしてある)で紹介した、原田種茅「径」に続く句集である。

 原著は、1950年、書林新甲鳥・刊。虚子の1行序、265句、後記を収める。

 野見山朱鳥(のみやま・あすか、1917~1970)は、美術(絵画、版画)にも志を持ち、先達の川端茅舎と比較されたが、写生不足を批判されるようになり、「菜殻火」を創刊・主宰し、「生命諷詠」を掲げた。

 「野見山朱鳥全句集」(1971年、牧羊社・刊)、「野見山朱鳥全集」(1990年、菜殻火社・刊)がある。

 以下に5句を引く。

蝌蚪に打つ小石天変地異となる

蝶の渦眠うなりたる静臥時

身二つとなりたる汗の美しき

時雨れつゝわれ大阿蘇と雲に入る

曼珠沙華竹林に燃え移りをり

Photo「フリー素材タウン」より、シクラメンの1枚。

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