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2014年2月26日 (水)

広部英一「苜蓿」

 思潮社「広部英一全詩集」より、7番めの詩集「苜蓿」を読みおえる。

 原著は、1997年、詩学社・刊。第9回「富田砕花賞」受賞。

 今月19日の記事(←リンクしてある)で紹介した、「愛染」に続く詩集である。

 広部さんは、母親の早逝によって、詩の方向を定めた。詩を書く事によって、心の傷の癒し、罪障感の浄化をはかって来た。

 そして、地域のトラウマを持つ後輩文学者たちを、文学創作による回復の契機を分かとうと、支援したのではないか。

 日常生活を愛惜する思いはあっても、形而上の「逝いた魂」に深く関わって、生活詩を書くいとまが無かったのだろう。

 1997年1月には、詩の盟友・南信雄さんを57歳の若さで亡くし、いよいよ亡き魂との交流の思いは、深まっただろう。

Photo「フリー素材タウン」より、白梅の1枚。

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