角川書店「増補 現代俳句大系」第8巻(1981年・刊)より、9番めの句集、水原秋桜子「霜林」を読みおえる。
原著は、1950年、目黒書店・刊。563句。
水原秋桜子(みずはら・しゅうおうし、1892年~1981年)は当時、戦後の混乱、戦争責任の追及などの中で、「馬酔木」主宰等の大家の風格を保たねばならず、苦しい活動であったと思われる。
以下に5句を引く。
時鳥野に甘藍の渦みだれ
菊黄なり冬菜のはしにつくりしが
はげみては瞼疲れぬ夜の梅
音たてゝ泉湧くなり枯山に
魚板吊り僧房柿の若葉せり
「フリー素材タウン」より、白梅の1枚。
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