永田耕衣「驢鳴集」
角川書店「増補 現代俳句大系」第8巻(1981年・刊)より、15番めの句集、永田耕衣「驢鳴集(ろめいしゅう)」を読みおえる。
今月22日の記事(←リンクしてある)、飯田蛇笏「雪峡」に継ぐ。
原著は、1952年、播磨俳句会・刊。547句。
永田耕衣(ながた・こうい、1900年~1997年)の第3句集となる。
根源俳句を唱道し、論、作に実践した。
戦後の前衛俳句の1つであろうが、今となっては伝統との総合性の句が、好ましいと僕は考える。
以下に5句を引く。
冬の沼遠し遠しと猫行くや
寒雀母死なしむること残る
老の身にぱつぱつといなびかりする
木槿たる証拠の花よ月日長し
いづかたも息子の代(よ)らし揚羽蝶
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