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2014年7月29日 (火)

「渡辺白泉全句集」より(4)

 沖積舎「渡辺白泉全句集」(2005年・刊)より、4回めの紹介をする。

 今月26日の記事に、同(3)がある。

 今回の紹介は、1957年4月・刊行の「筑摩書房版 現代日本文学全集・91 現代俳句集」に収載された「渡辺白泉集」よりである。

 この集の貴重な点は、執筆禁止下にあった彼が、戦前・戦中にひそかに書き溜めた句を、読める事である。

 以下に5句を引く。

  戦前

きみとゆけば真間の継橋ふつと照る

能面のひと集まりて吾子を焼く

  戦中

若き頬ならべ水葬礼を吹く

  (終戦)

新しき猿股ほしや百日紅

  戦後

母の名をいくつも書きて七夕す

 (注 漢字の旧字を、新字にした所があります)。

Photoダウンロード・フォト集より、清流の1枚。

 

 

 

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