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2014年9月 4日 (木)

萩原朔太郎書簡・26番~63番

 筑摩書房「萩原朔太郎全集」第13巻(1977年・刊、書簡集)より、26番~63番を読みおえる。大正2年~3年(途中)。

 北原白秋という師を得、室生犀星、山村暮鳥らの詩友を得、後輩らしき者もできて、彼の身の回り、詩作が豊かになってゆく。

 白秋には、内情、内心ともにあからさまに伝えている。

 白秋に宛てた56番の葉書に、「お互に酒をやめることにしませう、私も此の頃錯覚と幻惑の烈しい奴にせめられて夜もろくに寝られぬ、いやだ、いやだ、浅草公園の詩はたしかにアルの中毒です、」(旧漢字を新漢字に替えてある)という1節がある。

 朔太郎が独自に日本で案出したとされる、シュールリアリズムの詩に、アルコール中毒の幻視の要素が混じるのではないか、とする僕の思い(詩の仲間に語った事がある)を、裏付けるようだ。もちろん朔太郎の苦しみの果ての幻惑、という要素もあるだろう。

Imgp0661_2先日にホームセンターで買った、黄花小菊の1鉢より。

 先の8月25日に紹介した、「萩原朔太郎書簡・明治編」の記事(←リンクしてある)に続くものである。

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