高橋修宏「MOTHER HOTEL」
富山県にお住いの詩人・高橋修宏さんが、詩集「MOTHER HOTEL」を送って下さった。
ともに「北陸現代詩人賞奨励賞」を受賞している、関わりからだろうか。
巻頭の「黙契」から、題名を含めて、「黄金の斧が降りおろされ」「夥しい血に染まり、」「その沖に巨大な火柱がたつまで」等、言葉が大きく重い。
「蜜の島」の2行、「腐蝕しつつ馥郁と香りたつ絶望/岩だらけの島に蒔かれた蜜の種子」も、その例である。
そのような詩が26編、127ページにわたって展開されると、読書の胃が重くなる。時代はもっと軽い詩を求めているように、僕は考える。
第6詩集であり、俳誌に参加し3冊の句集もあるので、詩の語調もよく、レトリックに破綻のない、重い詩集である。
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