岡本かの子「老妓抄」
Google Play ブックスより「青空文庫」発で、岡本かの子の小説「老妓抄」を、タブレットにダウンロードし、読みおえた。
同様にして最近に読みおえた彼女の小説は、12月4日の記事で紹介した、「鶴は病みき」がある。
この「老妓抄」は、老妓の小そのが、電気職人の青年、柚木のパトロンになって、彼の発明を応援しようとする。しかし柚木はやがて発明の夢を失い、小そのの養女、みち子にも親しくなりかけて止める。やがて彼は、小家出を繰り返すようになる。小そのは青年に、自分とは違った真摯な生き方をさせたかったのである。彼女は、青年が戻らなくなる事を怖れている、という所で話は終わる。
老妓の気まぐれな保護も、青年の被保護生活もうまく行かないという、世間の隅にありそうな話である。
こうして、岡本かの子の小説何編かを、無料で読める事は嬉しい。
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