サローヤン「ディア・ベイビー」
ウィリアム・サローヤンの短編小説集「ディア・ベイビー」を読みおえる。
ちくま文庫、1991年・刊。21編を収める。
ウィリアム・サローヤン(1908年~1981年)は、アルメニア系のアメリカ移民の2世である。
「わが名はアラム」「人間喜劇」「パパ・ユーアークレイジー」などの小説が有名だが、いずれも僕は読んでいない。読み始めても、とっつきにくい文体である。
貧乏ゆえに自室で孤独に餓死する青年を描いた、「空中ブランコに乗った若者」がデビュー作となった。
他に若くして死ぬ青年の物語「チェサピークの舟遊び」、文無しの人々を描いた「フランス絵葉書の男」などがある。
文庫本で3ページに収まる掌編「はるかな夜」、「親愛なるグレタ・ガルボ様」もある。
僕にとって、ウィリアム・サローヤンはまだ、謎の作家である。
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