« 隠れハルキスト(1) | メイン | 届いた詩集2冊 »

2015年8月21日 (金)

村野四郎「珊瑚の鞭」

 筑摩書房「村野四郎全詩集」(1968年・刊)より、第4詩集「珊瑚の鞭」を読みおえる。各詩集は逆編年順に収められているので、僕は全詩集の後方から読んでいる。

 このブログでは、今年7月7日の記事(←リンクしてある)、「抒情飛行 拾遺」以来である。

 詩集は1944年(昭和19年)、湯川弘文社・刊。

 詩「丘の上」では、「じっと見つめてごらん/深い日本晴の空の中を/この古い国の古い丘の上から」と書いて、どの国の空も深いこと、多くの国が古くかつ古いだけで国の優越とはならないことを、故意に見逃している。

 また「前線への手紙」では、「おまえはもはや人ではない/民族の一つの突端/新しい秩序をのために/新しい歴史をひらく/鋭い鉄の刃先だ」と書いて、戦争理念の虚妄と戦争の非人間性を賛美した。

 僕は詩人の戦中の作品を、後世からから取り上げて、批判するだけではない。ある意図があり、それを展開できたら、と思う。

Photoフリー素材サイト「Pixabay」より、ブドウの1枚。

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://app.mitelog.jp/t/trackback/238785/33519099

村野四郎「珊瑚の鞭」を参照しているブログ:

コメント

コメントを投稿

コメントは記事の投稿者が承認するまで表示されません。

ブログランキング

  • 応援のクリックを、よろしくお願いします。
  • ブログ村も、よろしくお願いします。

最近のトラックバック

ブログパーツ

  • ツイートをフォローしてください。
  • 3カウンター
  • アクセス解析

更新ブログ

Powered by Six Apart
Member since 04/2007

日本ブログ村

  • 日本ブログ村のリストです。

人気ブログランキング

  • 応援の投票を、お願いします。

アンケート