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2016年1月 6日 (水)

若山牧水「溪谷集」

 Kindle本「若山牧水大全」より、第12歌集「溪谷集」を、タブレットで読みおえる。

 昨年12月26日の記事(←リンクしてある)、「さびしき樹木」に継ぐ。

 原著は、1918年(大正7年)、東雲堂書店・刊。

 304首を収め、序文も目次も跋文も無いとされる。4章を立てる。

 旅中吟の大作がほとんどを占め、晩年の歌風の完成期に入りつつあるとされる(短歌新聞社・版「若山牧水全歌集」解説より)。

 以下に7首を引く。

さりげなく起居はすなれ秋曇る家に篭れば悔ゆること多し

秋晴れて風の冴ゆれば貧しさも忘れてうごくわがうからどち

はだら黄の木の間に見えて音もなく流るる此処の淀深からし

一人乗り二人乗りたるとりどりに筏は過ぎぬ秋光る瀬を

山窪に酔ふばかりなる日の照りてひとりくるしき冬日向かな

釣りランプ静かにともり降り出でし山の時雨にうちゆらぐみゆ

わが船に驚き立てる鴨の群のまひさだまらずあら浪のうへ

Photo_2フリー素材サイト「Pixabay」より、赤蕪の1枚。

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