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2016年1月13日 (水)

平畑静塔「月下の俘虜」

 角川書店「現代俳句大系」第10巻(1972年・刊)より、8番めの句集、平畑静塔「月下の俘虜」を読みおえる。

 この前の赤城さかえ「浅蜊の唄」は、昨年12月22日の記事(←リンクしてある)にアップした。

 原著は、1955年、酩酊社・刊。647句。

 平畑静塔(ひらはた・せいとう、1905年~1997年)は、精神科医として病院に勤め、1951年にカトリックに入信するが、その後離れる(三省堂「現代俳句大事典」2005年・刊、他に拠る)。

 「月下の俘虜」には、京大俳句を含む「初期」90句、俘虜・復員・帰還の「終戦以後」54句と少なく、「天狼時代」503句が多くを占める。

 以下に5句を引く。

ホテル裏花の墓場が昏れてゆく

一身の芋八貫と汗ともどる

無花果を食ふ天刑の名をうけて

宛てがはれ住みつく棟の雀の巣

春月に妻一生の盥置く

Photo「フリー素材タウン」より、水仙の1枚。

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