永田和宏「新版 作歌のヒント」
先の5月10日の記事(←リンクしてある)「最近買った2冊」で紹介した内、永田和宏「新版 作歌のヒント」を読みおえる。
NHK出版、2015年2刷。
47のヒントに、例を挙げての解説と思いを述べている。
歌集の筆写を勧めているくらいで、簡単な上達法はない、としている。
しかし「結句の力―オチをつけない」で「結句病」を戒め、「嘘から出たまこと―事実しか歌ってはいけないのか」ではフィクションを認め、更に最後に「作者だけの<思い>で歌を縛らない」では、読者の読みを信頼して「作品は作者が作るものではなく、読者が作るものだ」と言い切りたい、としている。
僕は少年時代、戦後詩の影響のもとレトリックの濃い詩を作ったが、それからの転回でレトリックの強い作品を書こうと思わない。
この本には、オノマトペ、リフレイン、比喩、他のレトリックについても解説されているので、参考にしたい人は多いだろう。
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