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2016年6月28日 (火)

竹山広「一脚の椅子」

 ながらみ書房「定本 竹山広全歌集」(2014年・刊)より、第4歌集「一脚の椅子」を読みおえる。

 前の第3歌集「残響」は、6月14日の記事(←リンクしてある)にアップした。

 「一脚の椅子」は、1995年(75歳)、不識書院・刊。449首。

 1996年、歌集「一脚の椅子」により、第4回「ながらみ現代短歌賞」を得ている。

 彼はスロースターターだったが、確実に実績を積んだ。

 以下に7首を引く。彼は生活詠にも優れている。

はづしたる眼鏡を枕べにおけば心得て眼の眠らむとする

ビール一本もて余すわれに加勢して計らひのなく妻の酔ひゆく

三週間のべ五万機の空爆に耐ふるはいかなる怒りにかあらむ

この道に斑猫の飛ぶころとなり通院の足歩歩をよろこぶ

(を)ざかりとなりし二人子盆にきて四日もゐるといふではないか

原爆の傷痕(きず)にておのがなきがらと決められゐたり暁(あけ)の眠りに

ゲートルに巻き締められしことのなき脛をならぶる駅伝走者

Photo「フリー素材タウン」より、蓮の1枚。

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