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堀江敏幸「いつか王子駅で」(新潮文庫)を読みおえる。小説のストーリーに脈絡がない。印鑑彫り職人「正吉さん」の刺青から描写が始まるが、彼の失踪後は話題にのぼる事も稀になり、古本屋、旋盤工、競馬の話になり、小説の批評があり、陸上競技選手の「咲ちゃん(女子中学生)」のレースの場面で終っている。作者は時間(筋)ではなく空間(場所)を描いたのだろう。濃厚な懐旧的雰囲気が残る作品である。
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