「リルケ全集Ⅰ 詩集Ⅰ」
弥生書房「リルケ全集」(7冊本、昭和48年頃・刊)の第1巻「詩集Ⅰ」を読みおえる。
箱、箱に紙カバー、551ページ。
この「詩集Ⅰ」には、7冊の詩集が収められている。
リルケは、思想的には、封建主義的・キリスト教的な反動のようである。たとえば、貧しさの賛美など。
しかしリルケの偉大さは、それにはかかわらず、社会的事象には一切関わらずに内面を見詰めて創作を続けた、詩人の典型だったことにある。
7詩集のうち、僕は「初期詩集」と「マリアの生涯」に、好感を持った。
「初期詩集」では、娘たちの心情を代弁して清しく、「マリアの生涯」は厳粛である。
この続きも、これまでと同じく、応接間のソファーで煙草を吸いながら、少しずつ読むことになるだろう。
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