南条郡・在住の詩人・今村秀子さんが、詩集「山姥考」を送ってくださった。
書肆青樹社、2009年11月・刊。
彼女は、高校生時代より詩人として活躍を続け、この詩集で第5詩集となる。詩誌「木立ち」同人。
読み進んでみると、第Ⅰ部の、優しかった父母を偲ぶ作品が、素直で、僕は惹かれる。「鉄道院」「わらび」「元禄袖」など。
第Ⅱ部では、交通事故で重傷を負った息子さんが、意識を回復するまでを描く。
第Ⅲ部の「十六夜」は、「すくった月を庭に打つ」など、レトリックの高度な作品である。
第Ⅳ部の「桜闇(はなやみ)」は、57歳で亡くなった、高校生時代よりの親友を悼んだ作品。その友情の篤さに打たれる。
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