「鮎川信夫全集Ⅶ 自伝随筆」を読みおえる。
思潮社、2001年・刊。
箱、帯、月報、箱と本体にパラフィン紙カバー、678ページ。
帯に「私生活を明かさなかった著者の身辺的色彩の濃い文章を集めた異色の一巻」とあるが、これくらい自伝的な文章を遺せば、充分という気がする。
ただし彼が亡くなったとき、彼の内縁の奥さんが、吉本隆明等の友人にも知られない人だった、というエピソードがある。
後半には詩人論も多く、彼の執着した森川義信や、中桐雅夫への追悼、山之口獏、尾形亀之助、中原中也、T・S・エリオット等をめぐって、好意的に述べている。
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