「新訂 閑吟集」を読みおえる。
岩波文庫、編者・不明、浅野建二・校注、1989年・刊。
中世の隠者が、当時の小歌311首(数は、「詩経」の詩の数と合わせてある)を集成し、序文を付したもの。
歌謡は上下層(良し悪しを言うのではない)に別れゆき、一方では八代集の短歌のようにレトリックが洗練されてゆき、一方では小歌などとなって庶民の真の心情を詠うようになる。
全体の3分の2が恋歌とされ、恋の情の諸相が詠われる。
昔も今も、人の情は変わらないなあ、と僕は思った。
今の僕の作歌には、あまり助けにならない。
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