« 「詩の研究会」9月例会 | メイン | 柘榴の稚実 »

2010年9月 6日 (月)

軽部烏頭子「樝子の花」

 角川書店「増補 現代俳句大系」第2巻(昭和56年・刊)より、軽部烏頭子(かるべ・うとうし)「樝子(しどみ)の花」を読みおえる。

 原著は、昭和10年、龍星閣・刊。

 昭和6年、水原秋桜子(独協中、一高、東大医学部、と同期だった)に従い、「ホトトギス」を離れ「馬酔木」に拠る。

 水原秋桜子はその「跋」で、「これほど美しい俳句には無論現代に於て比肩するものはない。(中略)これだけ洗練された美しさを持ってゐれば、もうほかに言ふところは無いと思ふ」と、激賞している。

 以下に5句を引く。

山車の灯を遠くながむる一家かな

茸狩るといでたつ妻の紺がすり

啼きいでゝ遠くもあらず鉦たゝき

麦笛にかゞやく路のあるばかり

かづきめに燕に浪はうすぐもり

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://app.mitelog.jp/t/trackback/238785/25006461

軽部烏頭子「樝子の花」を参照しているブログ:

コメント

コメントを投稿

コメントは記事の投稿者が承認するまで表示されません。

ブログランキング

  • 応援のクリックを、よろしくお願いします。
  • ブログ村も、よろしくお願いします。

最近のトラックバック

ブログパーツ

  • ツイートをフォローしてください。
  • 3カウンター
  • アクセス解析

更新ブログ

Powered by Six Apart
Member since 04/2007

日本ブログ村

  • 日本ブログ村のリストです。

人気ブログランキング

  • 応援の投票を、お願いします。

アンケート